奈良支部 第8回防衛講座を開催

第8回防衛講座を開催しました。
日時:平成27年2月25日(水)於:奈良商工会議所5階大会議室

奥田益三 奈良支部長

奥田益三 奈良支部長

挨拶の要旨
筒井寛昭前支部長のご発案で開始しました、当会会員等の活動の目的であります自衛隊の活動を支援する為、我が国の近隣諸国の情勢や防衛省自衛隊の近況等についての勉強会も8回目を数えます。
今回は、朝日新聞の長年に亘る嘘報道やゆがめられた歴史を基にする韓国・中国による反日戦略等、国内外に日本の国力を低下させようとする勢力もあると聞きます。我々は、正確な歴史を勉強しなければなりません。
今回は、産経新聞大阪本社正論室長から特に、韓国と中国との歴史認識や史実をめぐる日本の在り方や理論武装についてお話をいただきます。

第8回防衛講座 講師紹介

産経新聞大阪本社正論室長兼編集局編集委員 河村直哉 様

産経新聞大阪本社正論室長兼編集局編集委員 河村直哉 様

講師:産経新聞大阪本社 正論室長兼編集局編集委員 河村 直哉様
昭和36(1961)年、愛媛県生まれ。広島大学総合科学部卒業。
昭和61年、産経新聞社入社。文化部、社会部、奈良支局長などを経て現在、大阪正論室長兼編集局編集委員。
著書に「地中の廃墟から―大阪砲兵工廠に見る日本人の20世紀」「百合―亡き人の居場所、希望のありか」など。

演題「歴史戦争に勝つ」
講演の要旨
本紙の「正論」欄は昭和48年にスタートした。当時、朝日新聞、岩波書店に代表される左傾メディアや政治の世界では、共産党や社会党が強い時代だった。「左の世論支配ではこの国はダメだ」ということで「正論」は生まれた。
日本の中の保守路線が「正論」だ。

さて、私が好きな万葉集の歌に防人の歌として知られるこの歌がある。
「父母が頭(かしら)かき撫(な)で幸(さ)くあれていひし言葉(けとば)ぜ忘れかねつる」(万葉集4346)
この歌は、防人として任地に赴く際、父母が頭をなでてくれ「無事でいて」と言った言葉が忘れられない。ということを表現している。この歌はこのまま現代にも響く。尖閣諸島の問題で、重要な任務にあたっている自衛隊の皆さん、海上保安庁の皆さんにもこのような思いを抱いているだろう。
これは日本人に連綿として受け継がれている「国を守る」という思いも表わしている。このような歌を持っている国は他に思いつかない。しかも1300年前にできた歌だ。

しかし、戦後の70年はおかしくなっている。「イスラム国」(以下、IS)について、安全保障の議論が重要になった。ISが日本につきつけたのは戦後の矛盾だ。憲法では「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼」するとうたっているが、今、諸国民を本当に信頼できるのか。たとえば、安倍首相は国会答弁(2月17日)でこう話した。「領域国の受け入れ同意を前提に(邦人)救出を行えるよう法整備していく」「このような自衛隊の活動は武力の行使を伴うものではなく、あくまで警察的な活動の範囲内で行う」と。現行憲法では戦力は保持しないことになっていて、自衛隊は軍隊ではないために軍ではなく、警察力として対応せざるをえないためにこのような答弁にするしかなかった。
また、野党はISに対して、日本の対応がダメだという発言が多いのもおかしな話であり、日本の左傾化を示している。
では、なぜ左傾化したのかといえば大東亜戦争の反動だ。マスコミも政治も。終戦直後の日本の言論界は共産主義に傾き、朝日、岩波のような進歩的知識人とされる人たちの主張は「日本は前近代的だから改めなければならない」ということだった。左翼でなければ人にあらずという時代で、左傾世論がスタンダードだった。朝日は昭和20年10月24日付の社説で「固(もと)より新生日本の出現のために、この種の過去一切への仮借なき批判と清算とが必要なる第一歩をなすことは確かに否めない」と書き、読売新聞ですらもっと過激な左傾路線だった。

しかしながら、国を愛し国を守る気持ちは自然の感覚ではないか。防衛白書で国民の自衛隊への印象をまとめているが、昭和47年は「よい」が6割を割っていたが、平成24年は9割を超えている。国民感情は変わってきている。
憲法改正といえばすぐに軍国主義といわれる。朝日、毎日などは安倍政権ができて右傾化という。まっすぐな国に戻ろうとすると右傾化というのはおかしい。
こうした中で歴史戦争は日本人のアイデンティティーを揺さぶる問題だ。それは先人の名誉、将来の日本人の名誉にもかかわるためだ。

中国は情報による戦いを仕掛けてきている。中国古典「兵法」では「兵とは詭道(きどう)なり」「戦わずして人の兵を屈するは善の善なる者なり」としている。また、三戦(世論戦、心理戦、法律戦)を駆使している。世論戦では大衆と国際社会の支持を築こうとして、アメリカでは中国系反日団体「世界抗日戦争史実維護連合会」と韓国系ロビー団体を使っている。心理戦では日本国内での左傾世論(歴史認識、安全保障など)の形成に腐心している。日本で「自衛隊は違憲だ」といえば中国が得する。「憲法改正反対」ということは利敵行為といえなくはない。
こうした日本の左傾世論は中国とって都合がいい。

韓国は中国に使われている。韓国は事大主義、大国に事(つか)えることが国のためになるという伝統がある。中国が韓国を使って反日世論をつくっている。ただ、中国の攻勢はまだまだ強くなる可能性があり、ことあるごとに歴史攻撃を仕掛けてくるだろう。日本はそれに備えなければならない。
では日本人はどうするべきか?
政治的な面で安倍政権がやっていることは評価している。海外での情報発信がそうだ。慰安婦問題などで海外に出回っている日本への誤解を一日も早く解くことが重要だ。
また、日本人ひとりひとりが、我が国の歴史と伝統をもう一度自覚し直して、この国を普通のまっすぐな、健全で常識感覚のある国にしていこうと決意を持つことが大切だ。これなくしては何も始まらない。

講演会の様子①

講演会の様子①

 

講演会の様子②

講演会の様子②

 

講演会の様子③

講演会の様子③